JALはなぜボーイング社を訴えられなかったのか…「日航ジャンボ機墜落事故」を闇に葬った中曾根政権の圧力 「松尾ファイル」が明かした新たな真実
『日航・松尾ファイル』 #事件 #日航機墜落事故 #書籍抜粋 2024/08/13 9:00- #1
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- 木村 良一 +フォロー ジャーナリスト・作家
ボーイング社の修理ミスによって墜落事故が起きたことが明らかになると、新聞、テレビなどの報道は「日航がボーイング社の修理ミスを見逃し、見落とした」「修理ミスは日航の領収検査や定期点検で発見できたはず」と日本航空を批判し、責め立てた。
世論もその方向になびいた。群馬県警や検察庁も同様な観点から捜査に力を入れ、業務上過失致死傷罪という日航の刑事責任を立件しようと動いた。
墜落事故から4カ月後の1985年12月7日に発足した遺族による「8・12連絡会」も、翌年の4月から8月にかけて5回、日航とボーイング社、運輸省の幹部ら計12人の告訴・告発を行うなど活発な活動を繰り返していた。
もちろん、航空会社には乗客を安全に目的地まで運ぶ運航責務がある。航空法などもそう規定している。
「ボーイング社の修理ミス」が事故の原因だが、しかし、日航ジャンボ機墜落事故は航空機メーカーであるボーイング社の犯した修理ミスに起因する。日航がパイロットの操縦ミスや天候判断の誤り、整備不良から起こした事故ではない。
写真=iStock.com/gorodenkoff 「ボーイング社の修理ミス」が事故の原因(※写真はイメージです) 全ての画像を見る(5枚)しりもち事故の修理に当たり、日航はボーイング社を高く信頼し、損傷した機体の修理をすべて任せるという委託契約を結んだ。日航は立ち会いの領収検査の際に整備士や検査員に「作業エリアに近寄り過ぎてボーイングのAOGチームの邪魔をしてはならない」という指示まで出していた。
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