[動画生成 AI] Wan2.2 をローカルで動かして動画を生成してみる。(Stability Matrix + ComfyUI で実行 /2025年9月)
概要
Wan2.2 は、Alibaba などが関与するWAN‐AIチームによって開発された、動画生成用のマルチモーダルAIモデルです。
ローカル PC 上で Wan2.2 の実行環境を用意して試してみましたので記載しておきます。生成される動画の質もよく、ミドルレンジのグラフィックカード NVIDIA GeForce RTX 5060Ti 16GB でもそこまで時間がかからず生成できました。
ここでは、以下の方法を記載しています。
- Text to Video (テキスト → 動画)
- Image to Video (画像 → 動画) : 開始画像のみ指定
- Image to Video (画像 → 動画) : 開始画像と、終了画像を指定
Wan2.2 とは
Wan2.2(WAN 2.2) は、Alibaba などが関与する WAN-Video チーム が開発した 動画生成AIモデル です。本稿更新時点で、以下に対応したマルチモーダルAIです。
- Text to Video (テキスト → 動画, t2v)
- Image to Video (画像 → 動画, i2v)
- Text to Image (テキスト → 画像, t2i)
- Speech to Video (音声+画像 → 動画)
ComfyUI との統合も進められているので利用しやすいです。
公式サイトhttps://wan.videohttps://github.com/Wan-Video/Wan2.2
Hugging Face (モデルのダウンロードサイト)https://huggingface.co/Wan-AI/Wan2.2-TI2V-5Bhttps://huggingface.co/Wan-AI/Wan2.2-I2V-A14Bhttps://huggingface.co/Wan-AI/Wan2.2-T2V-A14B
ライセンスオープンソースとして公開されており Apache 2.0 ライセンスです。商用利用も可能です。
参考https://github.com/Wan-Video/Wan2.2/blob/main/LICENSE.txt
配布されているモデルWan2.2 のオリジナルの Diffution モデルは以下です。
モデル名パラメータ規模入力形式特徴TI2V-5B約 5Bテキスト / 画像 → 動画軽量な統合モデル。テキストと画像の両方に対応し、720p・24fps 動画を生成可能。T2V-A14B約 14Bテキスト → 動画高品質な Text-to-Video モデル。I2V-A14B約 14B画像 → 動画Image-to-Video 専用モデル。ComfyOrgチーム による再パッケージ版のモデルは以下で配布されています。https://huggingface.co/Comfy-Org/Wan_2.2_ComfyUI_Repackaged
ローカル実行環境の用意
参考情報ComfyUI の情報を参考にしています。
https://comfyui-wiki.com/ja/tutorial/advanced/video/wan2.2/wan2-2https://comfyanonymous.github.io/ComfyUI_examples/wan22/
今回は Comfy Org による再パッケージ版のモデルを利用します。
PC 環境NVIDIA GeForce RTX 5060Ti 16GBを入れて自作した PC で行います。
参考RTX 5060Ti 16GB でナイスミドルな自作PCアプつ Stability Matrix + ComfyUI の実行環境の用意ComfyUI は、以前 Stability Matrix で用意したものを使います。準備方法はこの過去記事をご参照ください。
参考Stable Diffusion の実行環境を用意する (GUI / Stability Matrix, 2024年12月)アプつ 必要なファイルのダウンロード今回は、Stability Matrix のフォルダに配置するため手動で全部用意します。
(1) テキストエンコーダ、VAE、Diffusion モデル、LoraComfyUI による再パッケージ版を以下からダウンロードします。
テキストエンコーダhttps://huggingface.co/Comfy-Org/Wan_2.2_ComfyUI_Repackaged/tree/main/split_files/text_encodersumt5_xxl_fp16.safetensorsumt5_xxl_fp8_e4m3fn_scaled.safetensors → それぞれのダウンロードボタンからダウンロード
VAEhttps://huggingface.co/Comfy-Org/Wan_2.2_ComfyUI_Repackaged/tree/main/split_files/vaewan2.2_vae.safetensorswan_2.1_vae.safetensors → それぞれのダウンロードボタンからダウンロード
Diffusion モデルhttps://huggingface.co/Comfy-Org/Wan_2.2_ComfyUI_Repackaged/tree/main/split_files/diffusion_modelswan2.2_i2v_high_noise_14B_fp16.safetensorswan2.2_i2v_high_noise_14B_fp8_scaled.safetensorswan2.2_i2v_low_noise_14B_fp16.safetensorswan2.2_i2v_low_noise_14B_fp8_scaled.safetensorswan2.2_t2v_high_noise_14B_fp16.safetensorswan2.2_t2v_high_noise_14B_fp8_scaled.safetensorswan2.2_t2v_low_noise_14B_fp16.safetensorswan2.2_t2v_low_noise_14B_fp8_scaled.safetensorswan2.2_ti2v_5B_fp16.safetensors → それぞれのダウンロードボタンからダウンロード (スクロールダウンすると見つかります。)
LoRA14B T2V と 14B I2V では、LoRA も利用されているのでダウンロードしておきます。https://huggingface.co/Comfy-Org/Wan_2.2_ComfyUI_Repackaged/tree/main/split_files/loraswan2.2_i2v_lightx2v_4steps_lora_v1_high_noise.safetensorswan2.2_i2v_lightx2v_4steps_lora_v1_low_noise.safetensorswan2.2_t2v_lightx2v_4steps_lora_v1.1_high_noise.safetensorswan2.2_t2v_lightx2v_4steps_lora_v1.1_low_noise.safetensors → それぞれのダウンロードボタンからダウンロード
(2) ワークフローとサンプル画像ファイル以下のページからそれぞれのワークフローと画像ファイルをダウンロードします。https://comfyui-wiki.com/ja/tutorial/advanced/video/wan2.2/wan2-2
4 パターン実行するので、それぞれ用意します。
2-1) Wan2.2 TI2V 5B ハイブリッド版用 ワークフロー
video_wan2_2_5B_ti2v.json
2-2) Wan2.2 14B T2V 用 ワークフロー
video_wan2_2_14B_t2v.json
2-3) Wan2.2 14B I2V 用 ワークフロー
video_wan2_2_14B_i2v.json
画像もダウンロードします。input.jpg
2-4) Wan2.2 14B FLF2V 用 ワークフロー
video_wan2_2_14B_flf2v.json
wan22_14B_flf2v_start_image.png
wan22_14B_flf2v_end_image.png
ファイルの配置StabilityMatrix だと ComfyUI 個別の models に配置しなくてよいです。ダウンロードしたテキストエンコーダ、VAE、Diffusion モデル、Lora のファイルは以下に配置します。
(1) テキストエンコーダStabilityMatrix のインストールフォルダ\Data\Models\TextEncoders
(2) VAEStabilityMatrix のインストールフォルダ\Data\Models\TextEncoders\Data\Models\VAE
(3) Diffution モデルStabilityMatrix のインストールフォルダ\Data\Models\TextEncoders\Data\Models\DiffusionModels
(4) LoRAStabilityMatrix のインストールフォルダ\Data\Models\TextEncoders\Data\Models\Lora
C:\StablilityMatrix にインストールしている場合は以下のような形です。
C:\STABILITYMATRIX\DATA\MODELS ├─DiffusionModels │ wan2.2_i2v_high_noise_14B_fp16.safetensors │ wan2.2_i2v_high_noise_14B_fp8_scaled.safetensors │ wan2.2_i2v_low_noise_14B_fp16.safetensors │ wan2.2_i2v_low_noise_14B_fp8_scaled.safetensors │ wan2.2_t2v_high_noise_14B_fp16.safetensors │ wan2.2_t2v_high_noise_14B_fp8_scaled.safetensors │ wan2.2_t2v_low_noise_14B_fp16.safetensors │ wan2.2_t2v_low_noise_14B_fp8_scaled.safetensors │ wan2.2_ti2v_5B_fp16.safetensors │ ├─Lora │ wan2.2_i2v_lightx2v_4steps_lora_v1_high_noise.safetensors │ wan2.2_i2v_lightx2v_4steps_lora_v1_low_noise.safetensors │ wan2.2_t2v_lightx2v_4steps_lora_v1.1_high_noise.safetensors │ wan2.2_t2v_lightx2v_4steps_lora_v1.1_low_noise.safetensors │ ├─TextEncoders │ umt5_xxl_fp16.safetensors │ umt5_xxl_fp8_e4m3fn_scaled.safetensors │ └─VAE wan2.2_vae.safetensors wan_2.1_vae.safetensorsワークフローや画像ファイルは実行時に指定するので、どこに置いてあっても大丈夫です。
実行
準備(1) Stability Matrix を起動し、Stability Matrix や ComfyUI を更新します。古いバージョンだとうまく動かない可能性があるので更新しておきます。
- Stability Matrix – Settings – アップデート
- Stability Matrix – パッケージ – ComfyUI の更新
以下では、Stability Matrix 2.15.0ComfyUI v0.3.59で試しています。
(2) Stability Matrix 経由で ComfyUI を起動し、ブラウザで ComfyUI の WebUI (http://127.0.0.1:8188) を開いておきます。
Wan2.2 TI2V 5B ハイブリッド版 Text to Video (テキストから動画の生成)まずは、軽量な統合モデルによる T2V です。
サンプルと同じものは video_wan2_2_5B_ti2v.json をドラッグアンドドロップするだけで生成できます。
- ワークフローファイル video_wan2_2_5B_ti2v.json を ComfyUI の WebUI にドラッグアンドドロップします。
- Load Diffusion Modelノードがwan2.2_ti2v_5B_fp16.safetensorsモデルをロードしていることを確認します。
- Load CLIPノードがumt5_xxl_fp8_e4m3fn_scaled.safetensorsモデルをロードしていることを確認します。
- Load VAEノードがwan2.2_vae.safetensorsモデルをロードしていることを確認します。
- 実行をクリックします。
私の NVIDIA GeForce RTX 5060Ti 16GB の環境で 11分くらいかかりました。
Wan2.2 14B T2V Text to Video次に、高品質な Text-to-Video モデルを使って動画を生成してみます。
これもサンプルと同じものは video_wan2_2_14B_t2v.json をドラッグアンドドロップするだけで生成できます。ワークフローには、LoRA を利用しないフローもありますが、今回は LoRA を使用している部分(上半分だけ) を利用する形です。
- ワークフローファイル video_wan2_2_14B_t2v.json を ComfyUI の WebUI にドラッグアンドドロップします。
- 最初のLoad Diffusion Modelノードがwan2.2_t2v_high_noise_14B_fp8_scaled.safetensorsモデルをロードしていることを確認します。
- 2番目のLoad Diffusion Modelノードがwan2.2_t2v_low_noise_14B_fp8_scaled.safetensorsモデルをロードしていることを確認します。
- Load CLIPノードがumt5_xxl_fp8_e4m3fn_scaled.safetensorsモデルをロードしていることを確認します。
- Load VAEノードがwan_2.1_vae.safetensorsモデルをロードしていることを確認します。
- 1番目の Lora Loader Model Onlyノードがwan2.2_t2v_lightx2v_4steps_lora_v1.1_high_noise.safetensors モデルをロードしていることを確認します。
- 2番目の Lora Loader Model Onlyノードがwan2.2_t2v_lightx2v_4steps_lora_v1.1_low_noise.safetensors モデルをロードしていることを確認します。
- 実行をクリックします。
私の NVIDIA GeForce RTX 5060Ti 16GB の環境で 4分くらいかかりました。
Wan2.2 14B I2V Image to Video次に、高品質な Image-to-Video モデル で、画像をもとに動画を生成してみます。
サンプルのワークロードファイルをドラッグアンドドロップした後、ダウンロードしておいた入力用の画像も指定する形です。これも ワークフローには、LoRA を利用しないフローもありますが、今回は LoRA を使用している部分(上半分だけ) を利用する形です。
- video_wan2_2_14B_i2v.json を ComfyUI の WebUI にドラッグアンドドロップします。
- 最初のLoad Diffusion Modelノードがwan2.2_i2v_high_noise_14B_fp8_scaled.safetensorsモデルをロードしていることを確認します。
- 2番目のLoad Diffusion Modelノードがwan2.2_i2v_low_noise_14B_fp8_scaled.safetensorsモデルをロードしていることを確認します。
- Load CLIPノードがumt5_xxl_fp8_e4m3fn_scaled.safetensorsモデルをロードしていることを確認します。
- Load VAEノードがwan_2.1_vae.safetensorsモデルをロードしていることを確認します。
- 1番目の Lora Loader Model Onlyノードがwan2.2_i2v_lightx2v_4steps_lora_v1_high_noise.safetensors モデルをロードしていることを確認します。
- 1番目の Lora Loader Model Onlyノードがwan2.2_i2v_lightx2v_4steps_lora_v1_low_noise.safetensors モデルをロードしていることを確認します。
- Load Imageノードに、ダウンロードしていた画像 input.jpgをドラッグアンドドロップします
- 実行をクリックします。
私の NVIDIA GeForce RTX 5060Ti 16GB の環境で 4分くらいかかりました。
Wan2.2 14B FLF2V First Last Frame to Video最後に、開始画像と終了画像を指定して、間をつなぐ動画の生成です。
サンプルのワークロードファイルをドラッグアンドドロップした後、ダウンロードしておいた開始画像と終了画像を指定します。これも LoRA を使用している部分(上半分だけ) を利用する形しています。
- 最初のLoad Imageノードに、開始画像 wan22_14B_flf2v_start_image.png をドラッグアンドドロップします。
- 2番目のLoad Imageノードに、開始画像 wan22_14B_flf2v_end_image.png をドラッグアンドドロップします。
- 最初のLoad Diffusion Modelノードがwan2.2_i2v_high_noise_14B_fp8_scaled.safetensorsモデルをロードしていることを確認します。
- 2番目のLoad Diffusion Modelノードがwan2.2_i2v_low_noise_14B_fp8_scaled.safetensorsモデルをロードしていることを確認します。
- Load CLIPノードがumt5_xxl_fp8_e4m3fn_scaled.safetensorsモデルをロードしていることを確認します。
- Load VAEノードがwan_2.1_vae.safetensorsモデルをロードしていることを確認します。
- 1番目の Lora Loader Model Onlyノードがwan2.2_i2v_lightx2v_4steps_lora_v1_high_noise.safetensors モデルをロードしていることを確認します。
- 1番目の Lora Loader Model Onlyノードがwan2.2_i2v_lightx2v_4steps_lora_v1_low_noise.safetensors モデルをロードしていることを確認します。
- 実行をクリックします。
私の NVIDIA GeForce RTX 5060Ti 16GB の環境で 3分半くらいかかりました。
まとめ、おまけ
プロンプトやサイズ、利用する画像を変更することでいろいろできそうです。生成される動画の質もよく、ミドルレンジのグラフィックカード NVIDIA GeForce RTX 5060Ti 16GB でもそこまで時間がかからず生成できました。
FLF2V で、複数動画を作成して、動画編集ソフトでつなげると以下のような感じになりました。プロンプトを変更してなかったので、変な遷移もありますがこれはこれで面白いです。少し前に流行った 人魚エフェクト・人魚への変身動画も、プロンプトを工夫すれば手元で作れるかもしれません。
FLF2V で生成した2つの動画をつなげたもの参考となれば幸いです。
リンク 参考RTX 5060Ti 16GB でナイスミドルな自作PCアプつ