PICS(Post-intensive Care Syndrome)ってなに?
PICS(Post-intensive Care Syndrome)って聞いたことありますか?PICSはピックスと発音し、日本語では”集中治療後症候群”なんて訳されたりもします。スライドにまとめたので興味があったらみてください。せっかくなので簡単にご紹介します。
医学の進歩とともに、ICUで亡くなる人は少なくなってきました。ARDSや人工呼吸器による生存率は1990年では40%程度だったらしいです。それが、2010年には80%に倍増している…、これはすごいことですね。
そうすると、今までは死亡率をいかに減らすかが課題だったけど、ICUを生存する人が増えたことで、その後の課題がより明確になってきました。病気は何もICUにいるときだけ患者に影響を与えるわけではなく、ICUに入る前から始まり、退室後も、退院後も長期的に影響を与えます。
では、ICUを生存した後の課題…。つまり、ICU退室後に起こる長期的な合併症に対してどのように立ち向かっていくか?
そこで、この領域の専門家たちが集まって会議が開かれました。それが2010年のアメリカ集中治療医学会の ステークスホルダーカンファレンスです。
この会議で、PICSという言葉が生まれました。PICSは、重症疾患後の患者に退院後も持続する、身体機能、認知機能、メンタルヘルスにおける新規または悪化した障害を指す言葉です。PICSという言葉をつくることで、その概念の認識を促し、スクリーニングし、疫学、病態生理、治療、予後について明らかにしていくことを期待しています。
従来は、ICUではICUのケアを行うことが多かったかもしれません。
しかし、長期的なアウトカムに焦点を当てた役割の拡大が必要です。
このモデルは 2003年の論文に出ていたものですが、10年以上前からいわれているということがわかります。少しずつ変わりつつありますが、まだやれることはたくさんあると感じる今日この頃です。
ご興味のある方はぜひ、 スライドを見ていただけると嬉しいです。
微力ながら、できることを周りを巻き込みながら行っていきたいなぁ…。だって、患者と家族のゴールは生存ではなく、可能な限り最高の生活に戻ることだから。
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