2026年F1シェイクダウン《初日》ハイライト動画:完全非公開の内幕を映像とテキストで
予告通り、1月26日にカタロニア・サーキットで行われた「2026年F1バルセロナ・シェイクダウン」のハイライト動画が公開された。タイムは非公表、カメラマンの立ち入りも禁止され、周囲の丘で見守ろうとしたファンやメディアも排除されるなど、厳格な情報封鎖が敷かれた本テスト。その一端をうかがい知ることができる貴重な映像だ。
以下が本動画となるが、ナレーションを含めてすべて英語で構成されているめ、併せて動画内で語られている内容を日本語で整理する。映像には走行シーンに加え、ドライバーやチーム関係者のインタビューも収録されている。
ハイライト動画の内容
ランド・ノリスが2025年のドライバーズタイトルを決めてから、わずか7週間。F1は新世代マシンとともに、新たなシーズンへと動き出した。新たなレギュレーションにより、クルマは小型かつ軽量化され、空力パッケージも全面的に刷新された。
テスト開始前の大きな話題のひとつが、ウイリアムズの欠席だった。同チームは最大限のパフォーマンスを追求する判断として、バルセロナでの走行を見送り、シミュレーターによる検証を重ねながら、バーレーンでの最初の公式テストに備えるとしている。
また、マクラーレン、フェラーリ、アストンマーティンの3チームも初日の走行を見送った。いずれも準備期間を優先した判断だ。
メルセデスcopyright FORMULA 1
メルセデスのホスピタリティ、2026年1月26日F1バルセロナ・シェイクダウン初日
2026年型マシンで最初にコースインしたのはメルセデスだった。ステアリングを握ったのは、F1参戦2年目のシーズンを迎えるアンドレア・キミ・アントネッリ。W17で大量周回を重ね、午後はジョージ・ラッセルにクルマを引き継いだ。先週シルバーストンで行われた200kmのフィルミングデーに続き、充実した一日となった。
「すごく興味深いセッションだった。クルマに戻れて本当に良かったし、学ぶことがとても多い。パワーユニット(PU)やクルマの調整に取り組んだ。おかげで午後にはかなり良くなった。常に学習の連続だね。とにかく大事なのは、できるだけ多く走ること。その中でPUとクルマをベストな形に仕上げたい」(アントネッリ)
ラッセルは昨季、2勝と9度の表彰台を獲得し、ランキング4位でシーズンを終えた。新型PUに対する前向きな評価もあり、2026年はタイトル争いに加わる準備が整っていると公言している。メルセデスは、2020年のルイス・ハミルトン以来となるドライバーズタイトル獲得を狙う存在として注目を集める。
レッドブル
copyright FORMULA 1
ピットレーンを走行するアイザック・ハジャーのレッドブルRB22、メルセデスのホスピタリティ、2026年1月26日F1バルセロナ・シェイクダウン初日
マックス・フェルスタッペンは昨季、ノリスにわずか2ポイント差で敗れ、5連覇を逃した。大きな転換期を迎えるレッドブルは、新たなレッドブル・フォード・パワートレインで初走行を実施した。
レーシング・ブルズから昇格したアイザック・ハジャーは、チームに明るい材料をもたらした。バルセロナ初日の走行を担当し、新型RB22で印象的な周回数を重ねた。
「かなり生産的だった。正直、予想以上にたくさん走れたよ。小さなトラブルはあったけど、全体的にはとてもスムーズだった。自分たちのエンジンでの初日としては、本当に印象的だ」(ハジャー)
レーシング・ブルズcopyright FORMULA 1
ピットウォールで話すレーシング・ブルズのチームレースエンジニア、ジョナサン・エドルズ、メルセデスのホスピタリティ、2026年1月26日F1バルセロナ・シェイクダウン初日
姉妹チームのレーシング・ブルズも、2026年からレッドブル・フォード製PUを使用する。ハジャーの昇格に伴い、FIA-F2選手権から18歳のアーヴィッド・リンブラッドが昇格。今季のグリッドには5人のイギリス人ドライバーが名を連ねる。これは、1996年以来の多さだ。
リンブラッドのチームメイトはリアム・ローソン。シーズン終盤の安定した走りが評価され、2年連続でフル参戦シートを獲得した。午前中に多くの周回をこなしたローソンは、新車について昨年型とは大きく異なる印象だと振り返る。
「正直、まだ完全には理解しきれていない。これから数日、そしてバーレーンまでの数週間で学んでいくことになると思う。でも、本当に全然違うクルマだ。ドライバーとして差を出せる部分が増えた感覚があるのは良いこと。ただ、まだ初期段階だから、今どこにいるのかを判断するのは難しい。とにかく、どう最適化するかを学んでいるところだ」(ローソン)
ハースcopyright FORMULA 1
ピットレーンを走行するエステバン・オコンのハースVF-26、メルセデスのホスピタリティ、2026年1月26日F1バルセロナ・シェイクダウン初日
ハースは2025年を通して安定性に苦しんだが、終盤のいくつかの好結果が希望をもたらした。オリバー・ベアマンはルーキーシーズンでエステバン・オコンを上回る成績を残し、メキシコGPでは4位に入った。
バルセロナでの初日はオコンが走行を担当。2レース分以上の走行距離を稼ぎ、力強いスタートを切った。
「フィオラノでのテストからここに来るまで、本当に多くの人が途方もない努力を重ねてクルマを作り上げてきた。それが良い形で表れている。学びながら進んでいる段階だけど、今のところは順調だ。テスト日数も例年より多いし、細部まで詰めていけるのは良いことだね」(オコン)
チーム代表を務める小松礼雄は、大幅な技術変化に直面する中で、チームワークの重要性を改めて強調した。
「チームワークがこれまで以上に重要です。エンジニアとドライバーが一体となって取り組むことが、このスポーツの本質です。大きな挑戦ですが、テストからシーズンを通して多くの進化が見られると思いますし、それは非常に興味深いものになるでしょう」(小松)
アウディ
copyright FORMULA 1
カタロニア・サーキットを周回するガブリエル・ボルトレートのアウディ「R26」、2026年1月26日F1バルセロナ・シェイクダウン初日
アウディはザウバーを引き継ぎ、最高峰クラスに初参戦する。自社製パワーユニット「AFR26ハイブリッド」の投入は、2010年以来使用してきたフェラーリ製PUからの大きな転換点となる。
ドライバーラインナップは2025年から継続され、ニコ・ヒュルケンベルグと、2024年FIA-F2王者のガブリエル・ボルトレートが名を連ねる。初日の走行はボルトレートが担当し、安定した周回を重ねた。
チーム代表のジョナサン・ウィートリーは、大規模なレギュレーション変更下での勢力図に注目する。
「非常に大きな技術的挑戦だ。新しいPU、新しいギアボックス、新しいシャシー、新しい空力。どこが最もパフォーマンスを生むのか、どこに投資すべきか。今年は、誰が、どこで、いつ開発を進めるのかを見るのが本当に興味深いシーズンになる」(ウィートリー)
アルピーヌcopyright FORMULA 1
フランコ・コラピント(アルピーヌ)、2026年1月26日F1バルセロナ・シェイクダウン初日
厳しい2025年を過ごしたアルピーヌも、新世代に向けて前向きな材料を得た。今季からメルセデス製パワーユニットに切り替え、ドライバーはピエール・ガスリーとフランコ・コラピントの体制を継続。初日はコラピントが担当し、堅実な走行を披露した。
「新しいクルマ、新しいレギュレーションで迎える最初のシーズンを本当に楽しみにしている。クルマは大きく変わり、とても刺激的だ。チームは今回のテストに向けて素晴らしい仕事をしてくれた。エンストンの皆の努力には感謝しかないし、このクルマでの作業を始められてうれしい」(コラピント)
キャデラックcopyright FORMULA 1
ガレージ前に停車するバルテリ・ボッタスのキャデラック、2026年1月26日F1バルセロナ・シェイクダウン初日
F1は2026年からキャデラックを迎え入れる。アメリカの自動車メーカーは11番目のチームとして、2016年のハース以来となる新規参戦を果し、バルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスという経験豊富なラインアップを揃える。
2人で通算16勝、106回の表彰台を誇り、その経験はマシン開発において大きな武器となる。パワーユニットはフェラーリ製を使用し、自社製PUは2029年に投入予定だ。シルバーストンでのシェイクダウンに続き、バルセロナではボッタスが初走行を担当した。
「F1に戻れて本当にうれしい。新しいチームで走れるのは特別な経験だ。今日は初めてこのクルマをドライブした。走れたこと自体が重要だ。パフォーマンス面についてはまだ分からないけど、ロングランもできたし、まずは問題点を洗い出して、すべてを機能させる段階だ」(ボッタス)
バルセロナでのシェイクダウン初日はこれで終了。7チームが走行を行い、多くの貴重なデータを収集した。残る4日間の日程を経て、来月のバーレーン・プレシーズンテストへ向け、さらなる検証が続く。
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