電流計と電圧計の接続方法による電力測定の誤差について
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2021年5月30日
スポンサーリンクこの記事では『電流計』と『電圧計』について
- 電流計と電圧計を用いた電力の測定方法
- A-V接続法
- V-A接続法
などを図を用いて分かりやすく説明しています。
電流計と電圧計を用いた電力の測定方法
電流計Aは負荷に対して直列に接続します。一方、電圧計は負荷に対して並列に接続します。その際、電流計Aと電圧計Vの位置によって2通りの接続方法があります。以下に2通りの接続方法を示します。
- A-V接続法
- V-A接続法
電流計Aの後に電圧計Vを接続する方法。 負荷が軽い(負荷抵抗が大きい)ほど誤差が大きくなる(後ほど式で説明します)。
電圧計Vの後に電流計Aを接続する方法。 負荷が重い(負荷抵抗が小さい)ほど誤差が大きくなる(後ほど式で説明します)。
上記のどちらの接続方法においても、負荷にかかる電力(真値の電力P)と測定電力に誤差が生じます。これから各接続方法における誤差の求め方を説明します。
A-V接続法
測定値の誤差の求め方負荷抵抗の抵抗値をR、負荷抵抗に流れる電流をIO、負荷抵抗にかかる電圧をVO、電流計の内部抵抗をrA、電圧計の内部抵抗をrVとします。
測定値の誤差εAVはA-V接続法における測定電力PAVと負荷にかかる真値の電力Pの差となります。 \begin{eqnarray} {ε}_{AV}=P_{AV}-P \end{eqnarray} ここで、真値の電力Pは、負荷抵抗にかかる電圧VOと負荷抵抗に流れる電流IOから \begin{eqnarray} P={V_O}{I_O} \end{eqnarray} となります。
次にA-V接続法における測定電力PAVを求めます。 電圧計の測定値Vは、負荷抵抗にかかる電圧VOと等しいため、 \begin{eqnarray} V={V_O} \end{eqnarray} となります。 また、電圧計にはVOの電圧が印加されているため、電流が流れます。電圧計に流れる電流をIVとすると、 \begin{eqnarray} I_V=\frac{V_O}{r_V} \end{eqnarray} となります。 そのため、電流計の測定値Iは、 \begin{eqnarray} I=I_O+I_V=I_O+\frac{V_O}{r_V} \end{eqnarray} となります。
以上より、A-V接続法における測定電力PAVは \begin{eqnarray} P_{AV}&=&VI\\ &=&{V_O}\left(I_O+\frac{V_O}{r_V}\right) \\ &=&{V_O}{I_O}+\frac{{V_O}^2}{r_V}\\ &=&P+\frac{{V_O}^2}{r_V}\\ &=&P+\frac{R}{r_V}{V_O}{I_O}\\ &=&P+\frac{R}{r_V}P \end{eqnarray} となります。
真値の電力PとA-V接続法における測定電力PAVを用いると、A-V法における測定値の誤差εAVは
\begin{eqnarray} {ε}_{AV}=P_{AV}-P =\frac{R}{r_V}{V_O}{I_O}=\frac{R}{r_V}P \end{eqnarray}となります。これより、軽負荷(負荷抵抗Rが大きい)ほど測定誤差εAVが大きくなります。
測定値の誤差率の求め方測定値の誤差率εAV%は以下の式で求めることができます。 \begin{eqnarray} {ε}_{AV%}=\frac{P_{AV}-P}{P} \end{eqnarray} したがって、A-V法における測定値の誤差率εAV%は
\begin{eqnarray} {ε}_{AV%}=\frac{P_{AV}-P}{P}=\frac{R}{r_V} \end{eqnarray}となります。これより、軽負荷(負荷抵抗Rが大きい)ほど測定誤差率εAV%が大きくなります。
V-A接続法
測定値の誤差の求め方負荷抵抗の抵抗値をR、負荷抵抗に流れる電流をIO、負荷抵抗にかかる電圧をVO、電流計の内部抵抗をrA、電圧計の内部抵抗をrVとします。
測定値の誤差εVAはV-A接続法における測定電力PVAと負荷にかかる真値の電力Pの差となります。 \begin{eqnarray} {ε}_{VA}=P_{AV}-P \end{eqnarray} ここで、真値の電力Pは、負荷抵抗にかかる電圧VOと負荷抵抗に流れる電流IOから \begin{eqnarray} P={V_O}{I_O} \end{eqnarray} となります。
次にV-A接続法における測定電力PVAを求めます。 電流計の測定値Iは、負荷抵抗に流れる電流IOと等しいため、 \begin{eqnarray} I={I_O} \end{eqnarray} となります。
また、電流計にはIOの電流が流れているため、電圧が生じます。電流計に生じる電圧をVAとすると、 \begin{eqnarray} V_A= r_AI_O \end{eqnarray} となります。 そのため、電圧計の測定値Vは、 \begin{eqnarray} V=V_O+V_A=V_O+ r_AI_O \end{eqnarray} となります。
以上より、V-A接続法における測定電力PVAは \begin{eqnarray} P_{VA}&=&VI\\ &=&\left(V_O+ r_AI_O \right) {I_O}\\ &=&{V_O}{I_O}+ r_A{I_O}^2 \\ &=&P+ r_A{I_O}^2 \\ &=&P+\frac{ r_A }{R}{V_O}{I_O}\\ &=&P+\frac{ r_A }{R}P \end{eqnarray} となります。
真値の電力PとV-A接続法における測定電力PVAを用いると、V-A法における測定値の誤差εVAは
\begin{eqnarray} {ε}_{VA}=P_{VA}-P =\frac{ r_A }{R}{V_O}{I_O}=\frac{ r_A }{R}P \end{eqnarray}となります。これより、重負荷(負荷抵抗Rが小さい)ほど測定誤差εVAが大きくなります。
測定値の誤差率の求め方測定値の誤差率εVA%は以下の式で求めることができます。 \begin{eqnarray} {ε}_{VA%}=\frac{P_{VA}-P}{P} \end{eqnarray} したがって、V-A法における測定値の誤差率εVA%は
\begin{eqnarray} {ε}_{VA%}=\frac{P_{VA}-P}{P}=\frac{ r_A }{R} \end{eqnarray}となります。これより、重負荷(負荷抵抗Rが小さい)ほど測定誤差率εVA%が大きくなります。
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